プライスターの赤字ストッパーを使いこなしたいけど、どうやって使うのがベストかわからない。
そんな声が聞こえてきた気がします。
ということで今回は、プライスターを使って10年以上の私が
- そもそもプライスターの赤字ストッパーとは?
- 赤字ストッパーのおすすめ設定方法3選
- 赤字ストッパーを設定するときに考えておくべき3つのルール
これらを解説します。
この記事を読むことでプライスターの赤字ストッパーの概要から活用法までを網羅的に理解できます。赤字ストッパーの設定や活用法で悩んでいるなら、読んでおいて損はない記事です。
ちなみに、そもそもプライスターって何?という人はこちら。プライスターの全てを置いてきました。
プライスターの赤字ストッパーとは
まずは簡単にプライスターの赤字ストッパーについて解説します。
- 大前提!Amazonで相乗り出品をするなら価格追従が必須
- プライスターの赤字ストッパーとは
- プライスターの赤字ストッパーの設定方法
- 赤字ストッパーを設定するときに一緒に見ておくべき設定
それぞれ解説します。
大前提!Amazonで相乗り出品をするなら価格追従が必須
まず赤字ストッパーを解説する前にAmazonの出品形式について知る必要があります。Amazonでは同じ商品は1つの商品ページに集約されて販売します。
楽天市場などのように同じ商品でもショップが違えば複数の商品ページが作成されるのではなく、1つの商品=1つの商品ページで管理されます。
すでにAmazonに登録されている商品を出品したい場合は、同じ商品を出品しているセラーと同じ商品ページで販売することになります。
そして、そこで発生するのが価格競争です。なぜ価格競争が発生するかというと、Amazonのシステム上、ライバル出品者よりも価格が安いセラーがカートボックスと呼ばれる目立つ場所を確保しやすいからです。
つまり、安く出品すればするほどカートボックスが獲得しやすくなり売れやすいシステムということ。このシステムがあることから、Amazonに出品している相乗りセラーは常にカートボックスを獲得する競争が必要になります。
ただし、何十商品も何百商品も1つ1つ手動で価格を変えるのって大変ですよね?そこで登場するのがプライスターの価格追従機能です。この機能を使えば自動的にライバルセラーの価格を追って価格競争に参加することができます。
しかし、この価格競争をやり過ぎると発生するのが「赤字」。
- 商品を売るためには競争力がある価格である必要がある
- 価格追従機能で自動的に競争力のある価格を保つ
- 競争に参加し過ぎると赤字になる
という理屈ですね。売りたいために価格を下げて赤字ばかりになってしまうと、なんのためにAmazon物販をしているのかわかりません。そこで登場するのが赤字ストッパーです。
プライスターの赤字ストッパーとは
赤字ストッパーとはプライスターの価格改定機能において、商品の価格が一定のラインを下回らないように設定する機能のことです。
大まかな機能はこちら。
- 価格が設定した下限に達すると、自動で価格追従を停止
- 価格が再び設定値以上に戻ると、自動で追従を再開
- これにより、自動で利益を確保できる
もう少しわかりやすく解説します。例えば、6,500円で販売した場合に300円の利益が取れる商品があったとします。赤字にもしたくないし、できれば少しの利益が取りたいので赤字ストッパーを6,500円に設定してみましょう。
日にち | ライバル価格 (予想利益) | 追従する自分の価格 (予想利益) | 赤字ストッパー | 追従状態 |
---|---|---|---|---|
1/12 | 7,000円 (800円) | 7,000円 (800円) | 6,500円 | 追従中 |
1/23 | 6,000円 (-200円) | 6,500円 (300円) | 6,500円 | 停止 |
1/26 | 6,600円 (400円) | 6,600円 (400円) | 6,500円 | 再開 |
このように赤字ストッパーを設定することで、自動的に利益を確保しながら価格競争に参加することができます。
プライスターの赤字ストッパーの設定方法
プライスターの赤字ストッパーの設定方法は簡単です。商品登録画面もしくは、在庫画面でストッパー内にある「赤字」の部分に任意の数字を入れましょう。
もしくはCSVファイルで一括登録や一括編集でも赤字ストッパーの設定が可能です。CSVファイルを使った一括登録や編集についてはそれぞれ別の記事にまとめているので、あわせて参考にどうぞ。
赤字ストッパーを設定するときに一緒に見ておくべき設定
赤字ストッパーは単体でも活躍する機能ですが、あわせて設定しておくことでさらに効果を発揮します。
それがこちら。
- 高値ストッパー
- 追従モード
これらの機能も一緒に設定しておくことで、あなたの戦略に合わせた価格追従が可能となります。それぞれ別の記事にまとめているので、赤字ストッパーをマスターして利益を最大化したい人は以下の記事もどうぞ。
プライスターの赤字ストッパーのおすすめ設定方法3選
赤字ストッパーの概要がわかったところで、ここからはAmazon物販歴10年以上の私が活用している3つの設定方法を紹介します。初心者の方はまずは真似をしてみてはいかがでしょうか。
そして、ある程度慣れてきたら、自分なりの設定をして戦略を持った物販に取り組んでみてください。
- 【利益重視】仕入れ値+手数料分を含めた金額に設定して本気で赤字を防ぐ
- 【バランス型】仕入れ値×1.1くらいでできるだけ価格競争を追いかける
- 【回転重視】赤字ストッパーを設定せずに、全力で追いかける
それぞれ解説します。
【利益重視】仕入れ値+手数料分を含めた金額に設定して本気で赤字を防ぐ
絶対に赤字を出したくないときは仕入れ値+手数料分を含めた金額に設定がおすすめです。
例えば、仕入れ値が5,000円で、諸々の手数料が1,500円くらいだとすると赤字ストッパーの設定金額は6,500円ですよね。
仕入れ値 | 5,000円 |
---|---|
諸経費・手数料 | 1,500円 |
赤字ストッパー設定額 | 6,500円 |
この設定をすることで計算ミスがなければ、赤字になることはあり得ません。
ただし、注意点もあります。この設定の場合、価格競争に最後までついていくことができません。
メリット | デメリット |
---|---|
確実に赤字を防げる | 価格競争についていけない 在庫が長期化する可能性がある |
つまりライバルが多く、赤字設定よりも低い価格で長期間にわたって価格がキープされた場合、あなたの商品が売れる可能性は極端に下がります。
キャッシュに余裕があるならいいですが、余裕がないなら多少赤字でも価格競争にある程度追従してもいいかもしれません。
【バランス型】仕入れ値×1.1くらいでできるだけ価格競争を追いかける
この方法は多少の赤字は受け入れるけど、大きな赤字はストップする設定です。
項目 | 金額 | 説明 |
---|---|---|
仕入れ値 | 5,000円 | 基準となる価格 |
赤字ストッパー設定 | 5,500円 | 仕入れ値×1.1 |
手数料 | 1,500円 | Amazon FBA等の費用 |
最大損失 | -1,000円 | 最低価格での販売時 |
この設定により、商品の回転率を上げながら、大きな損失を防ぐことができます。売上と利益のバランスを取りながら、持続可能な販売を実現する戦略です。
設定する倍率は状況に応じて調整しましょう。今回は例として1.1倍を使用していますが、あなたの戦略に合わせて1.2倍や1.3倍など、柔軟に変更できます。
【回転重視】赤字ストッパーを設定せずに、全力で追いかける
最大限に回転を重視するのであれば、赤字ストッパーを設定しないという方法もありです。設定していないので、基本的にはどこまでも追いかけて行きます。
ただし、仕入れ値を設定している場合はそこで自動的に追従がストップします。プライスターで在庫管理や利益管理をしているなら入力しておくべき項目ですね。
仕入れ値以下でも追いかけたいなら、追従設定でオリジナル設定を作りましょう。「仕入れ価格を赤字ストッパーとして使用しない」を選択しておけばどこまでも追従してくれます。
【要注意】赤字ストッパー未設定は刈り取りの対象になる可能性あり
悲しい話ですが、赤字ストッパーを設定していないセラーを対象に刈り取りをしている人がいます。
簡単に解説すると、夜中など人が少ないタイミングで相場よりも圧倒的に安い価格に設定。追従しているセラーはそれにつられて自動的に価格が下がります。
赤字ストッパーを設定していれば設定ラインで止まりますが、赤字ストッパーを設定していなければ、どこまでもついてきます。それを狙って刈り取る手法のことです。
この場合、刈り取られた側はもちろん利益はでません。むしろ下限を設定していないと大赤字になる可能性が高いです。
そして、刈り取った側は本来の仕入れ値よりも、さらに安く仕入れができる可能性が高いです。
追従設定をしていて赤字ストッパーをしないということは、こういった刈り取りセラーを喜ばすだけなので、基本的には赤字ストッパーは設定しておくべきです。
赤字ストッパーを設定するときに考えるべき3つのルール
ここからは赤字ストッパーを設定するときに、どのような考え方をすべきなのかを3つ紹介します。
- 追従設定をするなら赤字ストッパーは絶対に設定する
- 全商品同じ設定にはしない
- 初心者にはバランス型がおすすめ
それぞれ解説します。
追従設定をするなら赤字ストッパーは絶対に設定する
上でも触れましたが、追従設定をするなら赤字ストッパーは必須です。理由は刈り取りされる可能性があるから。
これは本当にただただもったいないです。
プライスターの「現在庫のダウンロードと編集」機能を使えば何千商品でも2分もあれば全商品に赤字ストッパーの設定ができます。
上で紹介したバランス型のように×1.1倍を全商品に設定するなら、ExcelやGoogleスプレッドシートの機能を使えば一瞬。方法はこちらの記事で詳しく紹介しているので参考にどうぞ。
全商品同じ設定にはしない
商品によって戦略はバラバラだと思います。
例えば、
- 薄利でも回転重視でガンガン回して商品
- 利益が高くて、回転は重視しない商品
いろんな商品があるはず。そしてこれらの商品はすべて戦略が違いますよね。よって、今は1つも赤字ストッパーの設定をしていないなら、上で紹介したようにとりあえず一括で設定をしておく。
そして余裕ができたら、1つ1つ商品をチェックして赤字ストッパーを調節しましょう。
回転が良い商品は価格競争になっても早めに元の価格に戻ってくる可能性が高いです。なぜなら、価格競争を仕掛けてきたセラーの商品が早く売れる可能性が高いから。深く追いかけなくても少し待てば価格は戻ってくる可能性が高いです。
逆に回転が遅い商品は、一度価格が落ちれば元の価格に戻るまで時間がかかる可能性が高いです。高回転商品とは逆になかなか売れないので、ダラダラと価格が落ち続ける可能性があります。
特にライバルが1円下げる設定などをすればいつまでもダラダラと価格は落ち続けます。
このような価格競争に巻き込まれてしまうと誰も得しません。しかし価格競争はいつ発生するかわからないので、価格調整のタイミングや赤字ストッパーの設定は本当に難しいです。
ぜひ、いろいろ試してみてあなたなりのベストを探してみてください。
初心者にはバランス型がオススメ
赤字ストッパーについてはなんとなくわかったけど、結局どの設定がいいの?
と思う人も多いはず。
そのように悩んでいるなら、とりあえずバランス型の設定がおすすめです。
仕入れ価格× 1.1倍〜1.3倍くらい。
この赤字ストッパーの設定であればある程度の価格競争にもついていけますし、大ダメージにつながるような赤字にはならないはず。
絶対に避けたいのは赤字ストッパーの設定なしで、大赤字になること。これだけは絶対に避けるようにしてくださいね。
【まとめ】プライスターの価格追従を使うなら赤字ストッパーの設定は必須
ということで今回はプライスターの赤字ストッパーの概要から活用法までを解説しました。
とにかく、プライスターの価格追従を使うときに絶対にやっておくべきなのが赤字ストッパーの設定です。
面倒なら一括設定でもいいので、とりあえず赤字ストッパーは全商品でやっておきましょう。それさえ守っていれば、大きな損失は防ぐことができます。
あとは、実際に運用する中で、あなたにあった赤字ストッパーの設定価格を見つけてみてくださいね。
プライスターでは赤字ストッパー以外にもAmazon物販を有利に進める機能がたくさんあります。この記事では紹介していないけど、必須な機能ももちろんあります。
プライスターについては以下の記事に公式よりも詳しく解説しているので、プライスターを活用してAmazon物販を攻略し稼ぎたいという人は必ずチェックしておいてください。
ちなみにまだプライスターを使ったことがないという人はこちらからどうぞ。
プライスター以外のAmazon物販を有利に進めるおすすめツールとサービスはこちら。
よくある質問
最後によくある質問をまとめました。
- 赤字ストッパーは必ず設定する必要がありますか?
-
価格追従設定を使用する場合は必ず設定することをお勧めします。設定しないと刈り取りセラーの餌食になり、大きな損失を被る可能性があります。
- 赤字ストッパーの最適な設定値はいくらですか?
-
商品によって異なりますが、初心者の方は仕入れ価格の1.1〜1.3倍に設定することをお勧めします。商品の回転率や競合状況に応じて徐々に調整していくのがベストです。
- 全商品に同じ設定をしても問題ないですか?
-
始めは一括設定でも構いませんが、最終的には商品ごとに最適な設定を見つけることをお勧めします。商品の特性や市場状況によって、適切な設定値は変わってきます。
- 赤字ストッパーの設定を後から変更できますか?
-
はい、いつでも変更可能です。プライスターの「現在庫のダウンロードと編集」機能を使えば、複数商品の設定も簡単に変更できます。
- 赤字ストッパーを設定していても損をすることはありますか?
-
適切に設定していれば大きな損失は防げます。ただし、市場の状況によっては利益が少なくなることはあります。定期的に設定値を見直すことをお勧めします。