Amazon物販で効率よく商品を売るには、適切な価格を維持することが必要不可欠です。その理由は、Amazonにはカートボックスというシステムが採用されているからです。
カートボックスについては以下の記事に詳しくまとめています。

簡単に解説すると、Amazonではカートボックスを取らないと売れ行きが大幅に減少します。Amazonで利益を上げるためにはカートボックス獲得が鍵となるので真剣にカートボックスの獲得を目指す必要があります。
そのために必要なのが適正な価格の維持すること。
しかし、一つ一つの商品をいちいち手動で価格変更していたら、時間がいくらあっても足りません。
そんな時に活用できるのが価格追従設定です。
価格追従設定とは、自動で適正な価格に変更してくれるシステムのことです。この価格追従設定を上手く使うことで、Amazonの売上を最大化することができます。
そこで、この記事ではAmazon物販で活用すべき価格追従設定について、
- 概要
- 設定方法
- 活用方法
- おすすめツール
- 設定すべきではない商品
などを中心に紹介します。
Amazon物販初心者で価格追従設定について詳しく知りたい人にぴったりの内容です。ぜひ最後まで読んで、あなたのAmazon物販スキルを向上させてください。
ちなみに価格追従設定ができるツールとしてはプライスターが最も有名で、私も激推ししています。プライスターについてはこちら。

Amazon物販における価格追従とは?必要な絶対的理由

まずはAmazon物販における価格追従の概要と設定すべき理由を解説します。
- 価格追従設定とは?
- Amazon物販で価格追従が必須な理由
それぞれ解説します。
価格追従設定とは?
価格追従設定とは、Amazonに出品している商品の価格を自動で変更するシステムのことです。
例えば、次のような価格状況を考えてみましょう。
ライバル出品者 | 4,900円 |
あなた | 5,000円 |
この場合、ライバル出品者の方が安いため、カートボックスを獲得しやすい状況と言えます。
そして、ここで活躍するのが価格追従設定です。価格追従設定を行うと、カートボックス獲得に有利なライバルセラーの価格に自動で合わせてくれます。
これにより、あなたが常に監視していなくても、カートボックス獲得率を高めることができます。

ちょっと待って!カートボックスってそもそも何?
という人もいると思うので、今からもう少し詳しく解説します。
Amazon物販で価格追従が必須な理由
Amazon物販で価格追従設定が必要不可欠な理由は、「カートボックス」というシステムにあります。
カートボックスとは、商品ページの「カートに入れる」ボタン付近に表示される販売者情報のことです。
Amazonの商品ページを開いたら最初に出てくる出品者のことです。


なぜ、カートボックスが重要かというと、多くのお客様がこのカートボックスから直接購入するとからです。
想像してみてください。あなたがAmazonで商品を探しているとします。目的の商品を見つけたら、多くの場合はそのままカートに入れて購入すると思います。わざわざ他の出品者を探す人は少数派です。


この購買行動から、カートボックスの獲得がAmazon物販の成功を左右すると言えます。そして、カートボックスを獲得するための最大の要因「価格競争力」なのです。
ちなみにAmazon公式で発表しているカードボックス獲得の要件はこちら。
- I.競争力のある価格を設定する
- II.より早くお届けできるオプションや配送料無料を提供する
- III.優れたカスタマーサービスを提供する
- IV.在庫を切らさない
1番が価格についての要件ですね。2番と3番はFBAを利用しているかどうかで、4番はそのまま在庫切れをしないように常に在庫を補充することが示されています。
そして一番大切なのが「I.競争力のある価格を設定する」です。
ただし、常に競争力のある価格を維持するには、24時間365日価格をチェックし続ける必要があります。
しかし、それは現実的ではありません。あなたは人間のはずなので、寝ますしご飯を食べますしお風呂にも入ります。そこで活躍するのが価格追従設定ということです。
価格追従設定をしておけば、あなたの代わりに24時間365日自動でライバルセラーの価格をチェックし、必要であれば追従を行ってくれます。


価格追従設定をする方法|おすすめの2ツールを紹介


価格追従設定が必要な理由がわかったところで、ここからは価格追従設定をする方法を紹介します。無料でできる方法と有料でできる方法があるので、あなたに合った方を選んでください。
ちなみにより細かな価格追従設定をしたいのであれば、もちろん有料ツールの方がオススメです。
- 【無料】セラーセントラルで設定する
- 有料ツールを使って設定する
それぞれ解説します。
【無料】セラーセントラルで設定する
1つ目は無料でできる方法です。Amazonセラーセントラルから設定できます。
ただし設定方法が面倒だったり機能が少し弱かったりするので、本気で価格追従して売り上げを上げたいなら、有料ツールの導入をおすすめします。
設定方法はこちら。
- セラーセントラルにログインして「価格」をクリック
- 「価格の自動設定」をクリック
- カスタム価格設定ルールを作成
- 作成するルールのタイプを選択し名前を付ける
- マーケットプレイスを選択する
- ルールを適用させたいSKUを登録する
- 価格の上限と下限を設定
という流れです。詳しくは別の記事にまとめるので、そちらをご確認ください。
ただ、どう考えても、設定が面倒です。もっと簡単に設定したい人は今から紹介する2つの有料ツールからご検討ください。
有料ツールを使って設定する
2つ目の方法は、有料ツールを活用する方法です。私個人としては、こちらを圧倒的におすすめします。
その理由は以下の通りです。
- 設定が簡単
- 設定が柔軟にできる
- その他の機能も充実している
実は、有料ツールの魅力は価格改定機能だけではありません。
在庫管理、利益計算、売上分析など、さまざまな機能が揃っていて、Amazon物販をより効率的に運営できます。
これらの機能を活用することで、価格追従だけでなく、ビジネス全体の効率化が図れます。そういった理由から私は有料ツールの使用を強くおすすめしています。
ちなみに、私がおすすめしている2つのツールをこちらです。
- プライスター
- マカド!
これらは両方とも有名な価格改定ツールです。いや、今となっては「価格改定ツール」というより「Amazon物販総合支援ツール」と呼んだ方がいいかもしれません。それほど、両ツールとも機能が充実しています。
この2つに関しては、どちらも優れたツールなので、好みに応じて選んでいただければと思います。



ちなみに私はプライスターを愛用しています。
あなたの好みに合わせて、どちらかを選んでみてください。それぞれのツールの使い方はこちら。




簡単にプライスターを使った設定方法を紹介すると、商品登録の時もしくは登録後に以下の設定ボタンをクリックするだけです。


この中から任意の設定をしておくだけで、あとは自動で追従してくれます。



ほんとに簡単。
価格追従設定をする時に注意したい3つのこと


価格追従設定の方法がわかったらところで、次は価格追従設定をする時の注意点を3つ解説します。
ただなんでも設定すればいいというわけではなく、いくつかの注意ポイントがあるのでこちらも頭に入れておきましょう。
- 下限を設定しないと大赤字になる可能性がある
- 下限を設定しないと刈り取られる可能性がある
- 高値に追従し過ぎるとカートボックスが取れなくなる可能性がある
それぞれ解説します。
下限を設定しないと大赤字になる可能性がある
価格追従設定は、カートボックス獲得のためにあなたより有利な価格を設定しているライバルセラーの価格に追従します。
追従自体は良いのですが、下限を設定していないと際限なく価格を下げ続けてしまいます。
例えば、5,000円までで売りたいのに、下限を設定していないと4,500円、4,000円と追従し続ける可能性があります。そうなれば大きな赤字になる可能性がありますよね。
「早く売り切る」ことに特化した戦略ならば問題ありませんが、利益を重視するなら無制限の追従は避けるべきです。必ず下限を設定し、それ以上の価格競争が進むようなら、競争が落ち着くまで待つようにしましょう。
そうしないと、利益を取るどころか赤字だらけになる可能性があります。
下限の設定方法はプライスターなら赤字ストッパーという機能が該当します。赤字ストッパーについては以下の記事にまとめています。


下限を設定しないと刈り取られる可能性がある
下限を設定する重要性には、もう一つの理由があります。それは「刈り取り」と呼ばれる戦略から自社の商品を守るためです。
刈り取りとは、相場よりも低い商品を買い占める手法です。基本的にはAmazon本体が相場よりも安くしたときに一気に刈り取り、相場通りの価格で出品し直す方法のことを指します。
しかしセラーの中には、価格追従設定のシステムを逆手に取り、セラーが設定した最低価格まで価格を無理やり追従させ、相場よりも安くなったところで商品を購入します。その後、価格を元に戻し、より高い利益率で再販売するのです。
つまり下限を設定していないと極論ですが1円で刈り取られる可能性すらあります。
ちなみに私は下限の設定を忘れており、10,000円程度で売れる商品を1,000円で5個ほど刈り取られたことがあります。
想像してみてください。あなたが苦労して仕入れた商品が、あっという間に競合に買い占められてしまう状況を。しかも、その商品が後でより高い価格で売られているのを目にするのです。



もう気分は最悪ですよね。
しかし、これは赤字ストッパーで下限を設定していない自分自身のせいです。刈り取った側はシステムをうまく活用したに過ぎず、誰も責めることはできません。
だからこそ、価格追従設定をするなら下限の設定が絶対に必要なのです。


高値に追従し過ぎるとカートボックスが取れなくなる可能性がある
Amazonのカートボックスには、商品ごとに適切な価格帯が設定されています。この「見えない境界線」を理解することが、成功の鍵となります。
例えば、定価5,000円の商品の場合、カートボックス獲得可能な価格帯は2,500円〜7,000円程度かもしれません。ただし、これは例であり、実際の範囲は商品によって大きく異なります。
実際にあり得る例を見てみましょう。あなたともう1人のセラーだけが、ある商品を販売していたとします。
価格追従システムは、価格の下落だけでなく上昇にも対応できるので、あなたが5,000円で出品し、ライバルが7,000円に設定した場合、あなたの価格も自動的に7,000円まで上昇する可能性があります。
ここで重要になってくるのが、先ほど触れたカートボックスの上限価格です。この見えない天井を超えてしまうと、カートボックスの獲得権がなくなってしまいます。
要は、出品者全員が競争力のある価格ではないと判断される状態ですね。
- I.競争力のある価格を設定する
- II.より早くお届けできるオプションや配送料無料を提供する
- III.優れたカスタマーサービスを提供する
- IV.在庫を切らさない
そうなると、カートボックス獲得者がいなくなり、購入を検討していたお客様は困惑します。システムの仕組みがわからず、購入をためらい、最悪の場合、他のサイトに流れてしまうかもしれません。
せっかくの販売チャンスが、目の前で消えていくのです。
この落とし穴を避けるためにも、価格追従設定には必ず上限を設定しましょう。そうすることで、カートボックスを確実に獲得しつつ、最大限の利益を得ることができます。



カートボックスは相場より高すぎても取れない。


おすすめの価格追従設定をこっそり紹介





価格追従設定が大切ということはわかったけど、どんな設定をすればいいかわからない。
そんな人も多いと思うので、ここでは私がしているプライスターの価格追従設定を例に紹介します。
- オリジナル価格追従設定はこちら
- これに赤字ストッパーと高値ストッパーを設定しておく
それぞれ解説します。
オリジナル価格追従設定はこちら
もったいぶっても仕方がないので、私がプライスターで設定しているオリジナル設定を公開します。
それがこちら。


いいなと思うところは真似して、ちょっと違うんじゃない?というところはあなたなりに修正して使ってみてください。
こんな設定すら面倒なら、プリセットされている「FBA状態合わせ」を使っておけば間違いありません。


あとは、ポイントを含めるかどうかの設定ですが、これもあなたの戦略に合わせて設定しておきましょう。
ちなみに私はポイントも追従しています。なぜなら、カートボックス獲得にポイント付与率も影響しているからです。


よって、できるだけカートボックス獲得を有利にしたいのであれば、ポイントも追従しましょう。
これに赤字ストッパーと高値ストッパーを設定しておく
上記の設定と合わせて、赤字ストッパーと高値ストッパーを設定します。
そうすることで、刈り取りや無駄な赤字を防ぎつつ、また高額すぎるために起こるカートボックスの喪失を防ぐことができます。それぞれの設定方法やおすすめの設定価格の考え方については以下の記事で解説しています。




価格追従すべきではない商品の特徴


最後に価格追従すべきではない商品の特徴を紹介しておきます。
- 独占販売している商品
- 想定よりも回転が遅い商品
- 逆にこれら以外は全て追従設定してもいい
それぞれ解説します。
独占販売している商品
独占販売している商品は当然ライバルがいないので、価格追従設定をする必要がありません。
想定よりも回転が遅い商品
想定よりも回転が遅い商品は損切り対象です。
例えば納品から2ヶ月で売れると判断して仕入れた商品があったとします。しかし、実際に納品してみると、2ヶ月を過ぎても全く売れる気配がない。むしろランキンググラフを見ると、あまり売れていない様子。
このような時は、何も考えずに価格追従設定をしたまま放置せず、早めに対処が必要です。
例えば、私の場合なら、損益分岐点まで一気に価格を下げて早めにキャッシュを回収する戦略を立てています。仕入れ原価が3000円で今の販売価格が5000円だとしたら、価格追従設定をなしにして、一気に3000円まで下げてしまいます。
そのような戦略を取った場合、ほとんどの場合は1日から2日程度で売れることが多いです。
これには2つの理由があります。
- お客様から見ると相場より安くなるため購入しやすい
- ライバルから見ると刈り取って利益が取れる見込みがある
このような理由です。
あなたからするとすぐにでも損切りしたい商品でもライバルからするともう少し寝かせてもいい商品かもしれません。であれば原価と同等価格で仕入れができる商品がAmazonに売っているなら魅力的に見えますよね。
だから、刈り取ってくれる可能性があります。よって、不要な商品は早々にあえて刈り取ってもらいましょう。
Amazon物販の目的は全体で利益を出すことです。1つの商品に執着する必要性は全くありません。
よって、少しでもキャッシュフローを悪くする商品があるのであれば、私の戦略を参考にして、早めに損切りし、キャッシュを回収するようにしましょう。そうすることでビジネスをうまく回すことができます。


逆にこれら以外は全て追従設定してもいい
逆にこれら2つに該当しない商品は全て価格追従設定してもいいと思います。いえ、むしろ価格追従設定をすべきです。
もちろん、上述した通り赤字ストッパーや高値ストッパーで上限と下限をしっかりと設定し、カートボックスが獲得できる範囲内で最大の利益を狙えるようにしてというのが大前提ですけどね。
基本は価格追従設定が自動で反映されるように設定しておき、例外のみ追従設定を外し手動で対処しましょう。
そうすれば、あなたのAmazon物販の利益は最大化できるはずです。
【まとめ】価格追従を活用して売上を最大化しよう


ということで今回はAmazonの価格追従についてまとめました。
価格追従設定の必要性がわかりましたか?もしまだ全然追従設定をせずに販売しているならすぐに設定に移りましょう。
そうすれば、なかなか売れずに悩んでいた商品も5分後には売れ始めるかもしれません。
価格追従はカートボックス獲得だけではなく、利益の最大化にも役立ちします。追従設定をするときは必ず上限と下限の設定も同時にしてあなたの資産を守りつつ利益も最大限にとっていきましょう。
そういった設定や価格の操作をスムーズに手伝ってくれるのがプライスターですね。
まずはセラーセントラルの無料の機能からでもいいですが、Amazon物販で長く安定して稼ぐのであれば導入必至です。
価格追従以外の部分の効率化にも必要不可欠なので、まだ使ったことがない人はまずは30日無料で全機能を試してみてはいかがでしょうか。
おそらくプライスターなしでのAmazon物販が考えられないくらい感動すると思います。プライスターを使って価格改定やその他の作業を効率化させたい人はこちらからどうぞ。


よくある質問


最後によくある質問をまとめました。
- 価格追従設定は全ての商品に必要ですか?
-
全ての商品に必要というわけではありません。独占販売している商品や想定よりも回転が遅い商品には適していません。それ以外の商品には基本的に価格追従設定を行うことをおすすめします。
- 価格追従設定をする際の注意点は何ですか?
-
赤字ストッパーと高値ストッパーを設定することが重要です。これにより、不必要な赤字や高額すぎるためのカートボックス喪失を防ぐことができます。
- プライスターは必須のツールですか?
-
必須ではありませんが、Amazon物販で長期的に安定して稼ぐためには非常に有用なツールです。価格改定や他の作業の効率化に大きく貢献します。
- ポイントも追従すべきですか?
-
カートボックス獲得にポイント付与率も影響するため、できるだけカートボックス獲得を有利にしたい場合はポイントも追従することをおすすめします。
- 回転の遅い商品はどう対処すべきですか?
-
回転の遅い商品は損切り対象として考え、早めに対処することが重要です。例えば、損益分岐点まで一気に価格を下げてキャッシュを早く回収する戦略が効果的な場合があります。
- カートボックスとは何ですか?
-
カートボックスはAmazonの販売システムの一部で、商品ページの「カートに入れる」ボタンの右側にある販売者情報を表示する枠のことです。カートボックスを獲得することで、販売機会が大きく増加します。
- 価格追従設定の主な目的は何ですか?
-
価格追従設定の主な目的は、カートボックスの獲得と維持、そして利益の最大化です。適切な価格を維持することで、競争力を保ちながら最適な利益を得ることができます。