並行輸入品とは｜Amazonのセラー目線で正規品との違いを理解しよう

あなたは「並行輸入品」をどこまで理解していますか？

もし並行輸入品を理解せずにAmazon欧米輸入に取り組んでいるならかなり危険です。即アカウント停止の可能性があるので、必ずこの記事を読んで知識を深めてください。

もし並行輸入品を理解せずにAmazon欧米輸入に取り組もうとしていたなら、あなたはこの記事に出会えてラッキーです。

知識を深めて取り組めるので、Amazon出品用アカウント停止のリスクを抑えながら始めることができます。

ということで最初から少し厳し目の文面からのスタートとなりましたが、Amazon欧米輸入をするなら「並行輸入品」の知識は絶対に必要です。

せっかく始めた、もしくは始めようとしたビジネスが無知によってすぐに終了してしまったら悲しいですよね。

それを避けるためにも、しっかりと知識をつけていきましょう。

特に注意が必要なのが「並行輸入品」を知らずに「正規品」のカタログに出品すること。これは規約違反はもちろんですが、大きなクレームになる可能性もかなり高いです。

ただし、注意点ばかりではありません。逆に「並行輸入品」を理解していれば出品できるカタログを増やすこともできます。

そんな方法、知りたいですよね？

ということで、この記事では「並行輸入品」についてできるだけ詳しく解説します。Amazon欧米輸入を含む、Amazon物販に携わるのであれば必ずチェックしておいてください。

一目でわかるAmazonの並行輸入品の概要

まずは並行輸入品のイメージがつきやすいように、Amazonの商品カタログを見てみましょう。

同じ商品で、正規品と並行輸入品のページがある商品がこちら。

このように同じ商品でも2つのページがありますね。商品名にはそれぞれ「国内正規品」や「並行輸入品」というような表記が含まれています。

それでは、正規品と並行輸入品の違い確認していきましょう。

正規品	並行輸入品
日本法人や正規販売代理店が直接メーカーから買い付 保証がしっかりしていることが多い 保証体制などを整えている分、割高なことが多い	メーカーやブランドに関係のない第三者が輸入販売している 保証がないことが多くアフターフォローはほとんどない 保証制度を整えていない分、正規品より安く販売できるケースが多い 日本未発売の製品も並行輸入品なら販売できるケースがある

こんな感じです。

簡単に言うと認められた代理店などを通して販売されているかどうかが主な違いですね。

ちなみに輸入品とは、名前の通りですが海外から日本に運んできた物品のことを指します。

そしてAmazonを含む、小売店などで販売されている輸入品には大きく分けて2つあります。

この「正規輸入品」と「並行輸入品」は基本的に同品質の商品。

しかし、商品が同じでもそれぞれに違う特徴を持っているので、販売するときや購入するときには十分な注意が必要です。

正規輸入品（正規品）とは

並行輸入品を知るためには正規品についても理解しておく必要があります。よってまずは正規輸入品（正規品）の特徴を確認していきましょう。

それぞれ解説します。

正規輸入品（正規品）の仕入れルート

まずは正規輸入品（正規品）の仕入れルートを見ていきましょう。

主な流れはこちら。

このように日本法人や正規販売代理店が直接メーカーから買い付けて、日本の小売店や販売店に卸し、お客様のもとへ届けられるのが正規輸入品（正規品）です。

正規品の保証やアフターフォローについて

正規品は海外のメーカーやブランドが日本の法人や代理店に販売を依頼しています。

基本的に故障や不良があったとしても、日本の法人や代理店がしっかりとアフターフォローをする保証制度を整えている事が多いです。

また正規輸入品（正規品）の多くは、輸入品を日本人向けに販売するために、パッケージや説明書などを日本での流通向けにに作り直しているケースも多くみられます。

正規輸入品（正規品）のデメリットとは

正規輸入品（正規品）のデメリットは「販売価格が高額になりがち」ということ。

上でも紹介したように、輸入した商品を日本で販売するためには以下のような作業やサービスが必要です。

これらのサービスを維持するためには、どうしてもそれなりのコストが必要ですよね。

このことから、正規輸入品（正規品）は並行輸入品よりも販売価格が高額になるというデメリットがあります。

並行輸入品とは｜Amazonのセラー目線で正規品との違いを理解しよう

次に並行輸入品についてです。並行輸入品とは、メーカーやブランドに関係のない第三者がメーカーから直接、もしくは卸業者や小売店から購入した商品を、日本で販売している商品のことです。

特徴を見ていきましょう。

それぞれ解説します。

並行輸入品の主な仕入れルート

並行輸入品の主な仕入れルートは以下です。

このように、メーカーや卸業者と適切な契約をせず、輸入販売している商品は全て並行輸入品に該当します。

つまりAmazon欧米輸入などで既製品をAmazon.comやebayから仕入れて、Amazon.co.jpで販売する場合は並行輸入品に該当します。

ちなみに、メーカーに直接交渉して安く仕入れて場合でも、正規販売代理店契約を結んでいないなら、それは並行輸入品です。

並行輸入品の保証やアフターフォローについて

並行輸入品で故障や不具合があった場合、基本的には保証サービスを受けられない可能性が高いです。サービスを受けられるとすれば、販売店が独自に返品や返金サービスをしてる場合のみ。

また、当然ですが並行輸入品は正規輸入品を流通させている販売代理店の保証は受けられません。

なぜなら、並行輸入で手に入れた商品が偽物の可能性もありますし、流通ルートも不明だから。改造などの手を加えられている可能性も考えられるので、正規販売代理店で対応をしてくれる可能性はほぼありません。

並行輸入品を扱う３つのメリット

では並行輸入品を扱うメリットはあるのでしょうか？

もちろん「ある」のでみんな扱っています。その理由がこちら。

それぞれ解説します。

誰でも手軽に輸入販売できる

並行輸入品の最大のメリットは、誰でも手軽に輸入販売できるです。

上でも解説した通り、正規品は適切な契約を結んだ上で、保証やアフターフォローを準備して販売しなければなりません。

それに対して、並行輸入品は小売店から仕入れて販売するだけです。よって、誰でも輸入して販売できるというメリットがあります。

正規品よりも安く販売できる

並行輸入品は基本的に海外から買い付けて売るだけなので、安く仕入れることができれば安く販売することができます。

またパッケージや説明書もそのままのことが多いので手間もかかりません。海外ブランドからの価格の縛りもありません。

つまり、正規輸入品よりも比較的安く販売できる可能性が高いということです。

つまり、正規輸入品が流通している商品を並行輸入して販売する場合は、正規輸入品よりも安く販売してお客様にメリットを示せるかが勝負のポイントになります。

日本未発売商品が販売できる

また並行輸入品ならではのメリットとして、日本の正規輸入品では取り扱っていない商品を販売することができる点。

海外メーカーが正規販売代理店を通して日本では販売するつもりのない商品でも、並行輸入品なら取り扱うことは可能です。

正規販売代理店があるメーカーの商品を並行輸入品するなら、このような商品を狙うと需要がありそうですよね。

Amazonで正規品のカタログに並行輸入品を出品してもいいの？

結論からお伝えすると、答えはNOです。

ここまでで解説したように、正規品と並行輸入品ではそもそも保証が全く違います。

付属品やパッケージなどが違う可能性もありますよね。

つまり厳密には正規品と並行輸入品は別の商品といえます。

並行輸入品を正規品に出品するとリスクが大き過ぎるのでおすすめできません。

ただし、ある条件を満たしている商品カタログなら出品してもいいと判断できます。

それぞれ解説します。

真贋調査の対象になる可能性あり｜最悪の場合、アカウント停止

例えば、正規品のページにあなたが並行輸入した商品を出品したとします。ほとんどの場合、出品までは問題なくできます。

その商品は問題なく売れるでしょう。

ただし、商品が売れてからが問題です。

このようにお客様が何かしらのアクションを起こしたときに、大問題に発展する可能性があります。

Amazonはそういった報告を受けると、真贋調査をおこないます。

当然ですがあなたは該当の商品を正規品と証明することは不可能です。

そうなってしまえば最悪の場合、アカウント停止や閉鎖などの処置が取られる可能性があります。

せっかくAmazonで稼ぎ始めたのに、いきなりアカウントが停止したり閉鎖したりしたら悲しいですよね。

悲しいだけではなく、生活に影響が出る人もいると思います。もしかすると出金が停止しクレジットカードの支払いに間に合わない人もいるかも。

そう考えると、アカウント停止はAmazonセラーとしてはなんとしても阻止しないといけないイベントです。

真贋調査失敗によるアカウント停止を乗り切る方法

さて、想像してみてください。もし、あなたの出品アカウントが停止してしまった場合。

アカウントを再開させるには、Amazonに正しい主張もしくは正しい謝罪をする必要があります。

あなたは一人でそのピンチを乗り切れそうですか？

そう思う人はぜひご自身の力で頑張ってみてください。

もし少しでも「不安だな。誰かプロに相談したい。」と思うのであれば、セラースケットが役立つかもしれません。

セラースケットに加入しておけば、アカウント停止を98％以上の確率で回復することができます。まさにAmazon出品用アカウントを守る保険のようなサービス。

長く安定したAmazon物販を目指しているなら、サービス加入に検討してみてはいかがでしょうか。

ちなみに私がリアルに遭遇した恐怖体験についてはこちらの記事で紹介しています。

ただし条件を満たしているなら出品を検討してもいい

ここまで並行輸入品を正規品のカタログに出品してはいけないと解説してきました。

しかし、実は全ての商品にこの考え方が適用されるわけではありません。

実は、並行輸入品という記載がなくても並行輸入品を出品してもいいと判断できる場合があります。

ここで少し考えてください。

どんな商品カタログなら「並行輸入品」という記載がなくても並行輸入品を出品してもいいと思いますか？

ぜひ、5分ほど考えてみて、あなたの考えを紙にでも書き出してみてください。そして、考えたものの答え合わせをしてみましょう。

ちなみに答えはこちらの記事のまとめています。

正規品のページに出品したいなら正規販売代理店になればいい

そんな人もいると思います。であれば、あなたが正規販売代理店になればいいだけです。

もちろん多くなブランドやメーカーの正規販売代理店になることは簡単ではありません。

しかし日本では無名なメーカーや小さなメーカーの正規販売代理店になることは不可能ではありません。

メーカーや卸業者と交渉して、日本での正規販売代理店の権利を得られれば、誰にも文句を言われずに販売ができます。

もちろん簡単ではありませんがコツコツと交渉を続けられれば目標は達成できます。正規販売代理店の契約ができれば、Amazon欧米輸入ビジネスというよりは輸入業者と言えますね。

Amazon欧米輸入を含む輸入ビジネスは、並行輸入品を扱うだけでもそれなりの収入を作れます。

しかし、どうしても価格競争に巻き込まれたり継続的なリサーチが必要になったりで、労力が必要なのも事実。

時間的な余裕や精神的な余裕がほしいのであれば、並行輸入品から始めたとしても、最終的には正規販売代理店を目指してみてはいかがでしょうか。

そもそも並行輸入品は本物なのか？｜結論：本物です。偽物の販売は犯罪です

少し余談ですが「そもそも並行輸入品は本物なの？」という疑問にも触れておきます。

こんな感じで進めます。

並行輸入品は本物

そもそもブランド商品の偽物を販売すると違法です。商標権に引っかかるので、もし既成品の偽物を売っているなら、販売者は逮捕されます。

仮に偽物と知らずに販売をしてしまって、販売してから偽物と判明した場合。偽物と知っていても知らなかったとしても犯罪です。

並行輸入品は違法ではない

と疑問に思うかもしれません。

結論としては、今は並行輸入品は違法ではないとされています。

これは1970年の「パーカー事件判決」の判例によって真正ブランド品の並行輸入は国内の商標権者の権利侵害を構成しない」という判決のため合法と判断されています。

【まとめ】並行輸入品を理解して正しく輸入物販に取り組もう

ということで今回は並行輸入品について深掘りしました。並行輸入品について理解できましたか？

もう一度簡単にまとめると、

こんな感じの内容でした。

Amazon欧米輸入を含めAmazon物販をするなら、最低限知っておくべき内容を紹介しました。

ここまで読んだあなたはしっかりと理解できたと思います。

Amazon欧米輸入で成功するには、この記事で紹介した並行輸入品について基礎知識だけではなく、もっともっとたくさんの知識を頭に入れておく必要があります。

そうすることで、より有利にビジネスを進められます。さらに知識を入れたいと考えるなら以下の記事も参考にしてみてください。

あと、記事途中で紹介したセラースケットもかなり重要なAmazon物販関連のサービスです。セラースケットを知らないという人は以下の記事もご確認ください。

よくある質問

最後によくある質問をまとめました。

並行輸入品と正規品の違いは何ですか？

並行輸入品は、メーカーや正規代理店以外の第三者が海外から輸入した商品です。一方、正規品はメーカーや正規代理店が公式に輸入・販売している商品です。主な違いは、保証やアフターサービスの有無、販売元の信頼性などにあります。

並行輸入品を販売することは違法ですか？

並行輸入品の販売自体は違法ではありません。1970年の「パーカー事件判決」により、真正品の並行輸入は合法とされています。ただし、偽造品の販売は違法であり、商標権侵害となります。

Amazonで並行輸入品を販売する際の注意点は何ですか？

Amazonで並行輸入品を販売する際は、正規品のカタログに出品しないことが重要です。

並行輸入品のデメリットは何ですか？

並行輸入品のデメリットには、メーカー保証が適用されない可能性、アフターサービスの不足、製品の仕様が国内正規品と異なる場合があること、そして真贋調査のリスクなどが挙げられます。また、正規品と比べて信頼性や安全性の面で不安が残る場合もあります。

正規販売代理店になるにはどうすればいいですか？

正規販売代理店になるには、対象のブランドやメーカーと直接交渉する必要があります。特に日本では無名な海外メーカーや小規模なブランドの場合、交渉の余地があります。継続的なコミュニケーションと信頼関係の構築が重要で、時間と努力が必要ですが、成功すれば安定したビジネスモデルを確立できます。