Keepaを使っている人は、当然ですがランキンググラフを使っていると思います。
では、Keepaのランキンググラフを完璧に活用できていますか?
そう質問されて、全力で「はい!」と言える人は少ないと思います。
Keepaのグラフを読めるか読めないか、使いこなせるか使いこなせないかでリサーチの精度は大きく変わってきます。
Keepaは使っているけど、まだ活用できていないなって人はぜひこの記事を参考に、使い方と応用方法を学んでいってください。
ちなみにKeepaはランキンググラフ以外にもリサーチの効率を高めてくれる機能がたくさん備わっています。
Keepaをもっと使いこなしたいと考えているなら、以下の記事もあわせてどうぞ。
Keepaのランキンググラフの概要
Keepa拡張機能の「価格履歴」の概要を見ていきましょう。
商品ページを開いて、Keepaの拡張機能を見ると最初に表示されている項目です。
ここでは主に該当商品の価格やランキングの推移が確認できます。
基本的に左の情報が古くて、右に進めば進むほど情報が新しくなります。上下は、上に進めば数字が大きくなり、下に進めば数字が小さくなります。
それではここからは、上から順に5つの情報にまとめて見ていきましょう。
- ①Keepaのメイングラフ
- ②カテゴリー別のランキンググラフ
- ③評価やレビュー、商品数のグラフ
- ④カテゴリー別のランキング表示
- ⑤その他の情報
それぞれ深掘り解説します。
Keepaのメイングラフ
まずはKeepaのメイングラフから。
このグラフでは主に以下の情報が確認できます。
- 売れ筋ランキング
- カートボックス獲得の価格推移
- Amazon本体の有無
- 新品セラーの価格推移
- 中古出品の価格の推移
- 参考価格
これらの情報で選択した項目だけをグラフに表示できます。表示の有無はグラフの右側にある項目で選択可能。
●が設定されていれば表示、-なら非表示です。
●の色がそれぞれのグラフに対応しています。例えば「Buy Box」の●はピンク色ですよね。
つまりグラフのピンクの線が「Buy Box」を指しています。
イメージが湧かない人は、適当な商品ページを開いて実際に触ってみましょう。
それではそれぞれのグラフの意味を紹介します。
売れ筋ランキング
売れ筋ランキングは緑のギザギザのグラフです。
Amazonでは商品が1つ以上売れるとランキングが大きく変動します。
例えば、いま50,000位の商品があるとします。その商品が1つ売れると20,000位までランキングが急上昇します。
それを表しているのが、この緑色の売れ筋ランキンググラフ。
つまりギザギザが多いということは、それだけ商品売れていると判断できます。
仕入れをするときは、このグラフの動きとライバル数を考えながら、仕入れる個数を決定します。
カートボックス獲得の価格推移
カートボックスって何?という人は以下の記事を参考にしてください。
簡単に解説すると、基本的に「カートボックス価格=予想販売価格」です。
よって、利益計算はこのカートボックス価格を参考にすることが多いです。
Keepaでは、そのカートボックス獲得の価格推移を「Buy Box」というピンク色のグラフでチェックします。
この画像を例にすると、最初は32,500円で販売されていて、矢印で示した期間は27,500円くらいに値下がりしていることがわかります。そしてまた32,500円にBuy Boxの線が戻っていますね。
仕入れをするときは、このグラフの動きとライバル数を考えながら、仕入れる個数や予想利益を決定します。
Amazon本体の有無
KeepaのグラフではAmazon本体が販売しているとき、グラフの背景がオレンジ色で表示されます。
ちなみにAmazon本体がいない場合はこんな感じ。
グラフがオレンジにならず、全体的に白いですよね。
これがなぜ重要かというと、Amazon本体が販売している商品の場合、カート獲得が非常に困難だからです。
Amazonで販売するということはAmazonがライバルになる可能性があります。そしてAmazonがライバルになった場合、カート獲得はほぼ絶望的。
厳密にいうと不可能ではありませんが、普通に戦っていては勝てません。よって基本的な戦術としてはAmazon本体がいたら避けるが正攻法です。
初心者の場合は、正面から戦わずまずは避けることをおすすめします。
新品セラーの価格推移
新品セラーの最低価格の価格推移は青色のグラフで表示されます。
Buy Boxのグラフと重なっていることが多いので、Buy Boxを一旦非表示にして確認してみましょう。
もう一度、Buy Boxのグラフを表示してみます。
ピッタリ重なっているのがわかると思います。
これが何を示しているかというと、新品出品者の最低価格で出品しているセラーがBuy Box、つまりカートボックスを獲得していることを示しています。
これは絶対ではないですが、基本的にこのようなグラフの形状が多いです。ただし注意点があります。
この新品価格の推移グラフはFBAセラーだけではなく、FBM(自己発送)の価格も共通ということ。
FBAを利用する場合、基本的に自己発送セラーの価格は無視で問題ありません。しかしこの新品価格の推移グラフは自己発送セラーの価格も反映されます。
極端な話、Buy Boxのグラフは3,000円だけど、新品セラーの価格推移は100円なんてこともあります。
もちろん100円で販売をしても利益は取れないでの、グラフを見る上ではノイズにしかなりません。
中古出品の価格の推移
中古出品全体の最低価格のグラフの推移が確認できます。
上の画像ではBuy Boxと中古グラフだけ表示しています。見てわかる通り、Buy Boxと中古のグラフは全く別の動きをしています。どれだけ中古が安くてもカートボックスを獲得していないのがわかりますよね。
絶対ではありませんが、基本的に適正価格で販売されている新品商品がある状態だと、どれだけ中古商品が安く販売されていてもカートボックスを獲得することはありません。
かなり極端な例ですが、該当の商品の適正価格が3,000円なのに対して、販売価格が10,000円。
そして中古が2,500円で売られているような場合。この場合は中古でもカートボックスを獲得する可能性はあります。
しかし通常ではカートボックスは獲得できないので、中古商品を販売するときは注意が必要です。
参考価格
参考価格は、メーカーや販売者が登録した小売価格です。色は茶色です。
基本的に参考価格は変動しません。よってまっすぐな線が表示されます。
上の画像の場合は33,000円と設定されているため、33,000円のラインにまっすぐ茶色の線が表示されていますよね。
ちなみに、この参考価格から大きく外れると以下の不利益が生じます。
- 不正な出品として一時的に出品停止
- カートボックスが獲得できなくなる
参考価格が設定されている商品であれば、基本的にはそれ以下で販売、もしくは高くするとしても常識の範囲内での値付けをしましょう。そうしないとカートボックスの獲得ができません。
カテゴリー別のランキンググラフ
次にカテゴリー別のランキンググラフを見ていきましょう。
グラフの例はこちら。
このグラフでは2つの情報が確認できます。
- 大カテゴリーのランキンググラフ
- サブカテゴリーのランキンググラフ
- このグラフの使い方を解説
それぞれ深掘りします。
大カテゴリーのランキンググラフ
大カテゴリーとは、今回の例の場合だと「家電&カメラ」が該当します。名前の通りですが大きなカテゴリーのことです。
大きなカテゴリーなので商品数が多く存在します。
商品数が多いので、ランキングは大きな数字になる可能性が高いです。
サブカテゴリーのランキンググラフ
今回の例だと「サウンドバー」というカテゴリーに分類されます。大きなカテゴリーで見ると「家電&カメラ」に分類され、さらに細分化すると「サウンドバー」に分類されます。
細分化しているので商品数は減ります。商品数が減るのでランキングは高順位になる可能性が高いです。
このグラフの使い方を解説
カテゴリー別の表示はわかったけど、結局どうやってこのグラフを活用すればいいの?
と思った人も多いはずなので解説します。
これはたくさん売れていてランキンググラフのギザギザが読みにくいときなどに活用できます。
例えばこういった商品。
この商品はサブカテゴリでは1位、大カテゴリでも30位台の超売れ筋商品です。
でも上のランキンググラフだけを見ると売れているのか売れていないのか少し判断が難しいですよね。
次に同じ商品のカテゴリー別のランキンググラフを見てみましょう。
赤い矢印が大カテゴリーのグラフで青い矢印がサブカテゴリーのグラフです。
こんな感じで同じKeepaのグラフでもカテゴリーごとに見ればグラフの動きが全然違います。
今回はサブカテゴリー1位の商品なので極端な例ですが、グラフを変えてみることで違った見方ができます。
評価やレビュー、商品数のグラフ
Keepaの「価格履歴」では評価やレビュー数、出品者数の増減が確認できます。
こちらの画像を参考にしてみます。
青い矢印は新品アイテム数、つまり出品者数を示しています。この画像の場合は少しずつ減少していますね。
赤い矢印はレビューや評価数です。レビューが増えるということは商品が売れていることを示します。
- 評価
- レビュー数
- 新品アイテム数
- 中古アイテム数
それぞれ詳しくみていきましょう。
評価
評価グラフは評価のレートを表しています。
上の画像の場合は、少し前までは3.7で最近は3.9に上がっているのがわかりますね。
レートが上がるということは良い評価があったことがわかります。
レビュー数
レビュー数はそのままレビューの数です。
評価のグラフと見比べると同じタイミングで上がっているので、このタイミングで良い評価が連続でついたと判断できます。
新品アイテム数
新品アイテム数は、アイテム数というよりも出品者数を表しています。
この画像だと8セラーくらいから今は2セラーくらいまで減っています。
減る理由は、
- 商品を売り切ったセラーが減った
- 無在庫セラーが出品を取りやめた
などの理由が考えられます。
ランキンググラフのギザギザと出品者数の変動が一致しているなら、売れたと判断できそうですよね。
中古アイテム数
中古アイテム数も新品アイテム数と同じ考え方で、中古出品者の数のことです。
中古商品を販売する人にとっては売れ行きなどのチェックに役立ちます。
カテゴリー別のランキング表示
次にカテゴリー別のランキング表示について。こちらはグラフではなく数字で表示しています。
- 大カテゴリーのランキング
- サブカテゴリーのランキング
カテゴリーについての考え方は上のグラフのときにも紹介したので、それぞれ簡単に紹介します。
大カテゴリーのランキング
大きなくくりでのカテゴリーのランキングです。
主なカテゴリーは、
- 本・コミック・雑誌
- DVD・ミュージック・ゲーム
- 家電・カメラ・AV機器
- パソコン・オフィス用品
- ホーム&キッチン・ペット・DIY
- 食品・飲料・お酒
- ドラッグストア・ビューティー
- ベビー・おもちゃ・ホビー
- 服・シューズ・バッグ・腕時計
- スポーツ&アウトドア
- 車&バイク・産業・研究開発
基本的にはこれらのカテゴリーに分類されます。
該当の商品がこれらのカテゴリーの中で何位なのかを表示します。
サブカテゴリーのランキング
サブカテゴリーは大カテゴリーの中の小さなカテゴリーです。
先ほどの商品を例に挙げると「家電&カメラ」カテゴリーの中の「サウンドバー」というカテゴリーに分類されています。
大カテゴリーは、そのカテゴリーに属するすべてのサブカテゴリーのランキングなので比較的大きな数字になります。
サブカテゴリーは大カテゴリーよりは商品数が少ないので、大カテゴリーよりも高順位になります。
その他の情報
一番下はその他の情報が表示されています。
- 同一ASINの他の国の販売価格
- 該当ASINの最新のアップデートのタイミング
- 該当ASINをトラッキング登録している人の数
- 統計データ
- データの共有
- 詳細な利益データの表示と非表示
それぞれ深掘りします。
同一ASINの他の国の販売価格
一番左にある地球儀のマークをクリックすれば、同じASINで登録されている他の国のデータが確認できます。
欧米輸入をしているなら、こういったデータはかなり使えます。ちなみに私はよく見ています。
該当ASINの最新のアップデートのタイミング
Keepaで表示されるデータがいつアップデートされたのかがわかります。
更新ボタンをクリックすれば最新の情報にアップデートが可能です。
該当ASINをトラッキング登録している人の数
閲覧している商品がどれくらいの人に登録されているかが確認できます。
需要を判断するために利用可能ですが、あくまでも全世界の登録者数なので注意が必要です。
統計データ
Amazon、新品出品者、中古出品者、ランキングの最低価格や平均価格などのデータが確認できます。
データの共有
チェックしている商品のKeepaのグラフを共有するためのリンクが発行されます。
ちなみにこのグラフをアレンジしたものを、ひこーるオリジナルスプレッドシートで利用しています!
まだ持っていない人は無料でゲットできるので興味があるならこちらの記事もどうぞ。
詳細な利益データの表示と非表示
非表示にすると、ちょっとだけデータがシンプルになります。
あまり変わり映えしないですし、データを削る意味もないのでそのままで良いと思います。
気になる人は実際に触ってみて、どう変わるのか確認してみてください。
【まとめ】Keepaのランキンググラフを使ってリサーチ精度を高めよう
今回はKeepaのランキンググラフについて、できるだけ詳しくまとめました。
KeepaのランキンググラフはKeepaの機能の中でもトップクラスに重要な項目です。
この情報をどれだけ読み取れるかがリサーチの精度を決めると言っても過言ではありません。
よって、項目の意味を理解しないまま進めるのは危険です。
この記事を何度も読み返し、どこにどんな項目があり、どんな理由があるのかをしっかりと理解しましょう。
そうすれば、あなたのリサーチ能力がワンランクアップするはずです。
Keepaにはランキンググラフ以外にも活用できる機能がたくさんあります。ランキンググラフ以外の活用方法を知りたい人は以下の記事も参考にどうぞ。